
TPOに合わせた笑顔を出そう
みなさんこんにちは、日本笑顔推進協会ライター浅井です。
いつも笑顔でいることより、TPOに合わせて笑顔になることのほうが重要です。対人の上で強力な武器になる「笑顔」ですが、してはいけないタイミングも確実に存在するからです。
例えば人に注意をするときに笑顔ではその真剣さが伝わりません。
つらい体験をした人があなたにそれを話しているとき、笑顔で聞いていたら
不誠実な人だと思われるでしょう。
ありとあらゆるシーンでそれぞれに適した表情があります。状況に合わない表情をしていると不信感につながり、距離を置かれてしまいます。
怒られているのに笑顔?!
こんな人が周りにいたことはなかったでしょうか?
注意を受けている、叱られているときにへらへらとしている、
にやけていて話を聞く態度には見えない。
まるで注意をしている人をばかにしているように見えてしまい、より叱責されてしまうケースに発展します。
上記のような、「本人には悪気がないのに注意を受けているときに笑ってしまう人たち」が一定数存在します。
これは調べると諸説でてくるのですが、自身のなさの表れ、またそれを悟られまいとする心の動きであるという説や、対人恐怖症のひとつ「失笑恐怖症」で、過度なストレスに対し回避するために笑顔がこみあげてくる、一種の防衛本能であるともされます。
このときの笑顔は非常に「不自然な笑顔」で、困ったような、ひきつった笑顔です。
叱責している側はつい「なにを笑ってるんだ」とさらに問い詰めてしまいそうになりますが
ぐっとこらえて問いかけることがよいとされています。以下のような対処が一例です。
「今、〇〇という理由であなたに注意をしている」
「注意を受けて、どのような気持ちか?」
「またこれらをふまえて今後はどのような対策をしてみようと思うか?」
この防衛の笑顔を出している人は「怒られている状況」に委縮して思考がうまくまとまっていないことも多いため、なかなか返答がスムーズにいかないことも多いでしょう。
しかしここで責め立てているとさらに返答が詰まってしまうため、まずは叱っている対象者の気持ちを受け止め、すぐにその笑顔を咎めたり、諭そうとせずに順序だてて反省の流れへ導きましょう。
やめさせることはできるの?
この防衛の笑顔をすぐに「やめさせる」「治す」有効な手立てはないとされています。
笑ってしまう人の「自信」や「防衛本能」をコントロールすることはできないので、
本人が少なからず状況に慣れたり自己を受け止めることが解決の糸口になるでしょう。
笑顔は「必ず快からでる」ものではないということですね。
相手の本心は表情に現れることが多いので、注意深く観察しましょう。