

皆さんこんにちは、笑顔推進協会の浅井です。
皆さんは学生時代にスポーツをやっていましたか?学生時代に部活動で汗を流していた方も多いでしょう。その当時の練習風景を思い出してください。
厳しい指導、肉体的疲労、上下関係。様々な苦しい場面が思い浮かんだことと思います。
日本のスポーツ指導においてイメージされる「スポ根」「体育会系」というストイックな取り組みの姿勢は美徳とされ、根強く支持されてきました。
筆者が学生時代の部活動においても、先輩やコーチの言うことは絶対で、ミスをすると全体責任。「水を飲むこと」が禁止され、「痛みが出るまで」フォームの練習をすることが慣行されていました。
しかしその環境に疑問すら抱かなかったのです。つらいものなのだから、耐えなければいけない。しかしその部活動は厳しさのあまり退部する者が多く、実際筆者も耐えかねてやめてしまいましたが・・・。
成果を残すためには自らを追い込まねばならない、また昔から続く「様式」に異論を唱えるのは異端でした。なによりそこに「笑顔」はありませんでした。談笑しようものなら注意されていたのです。
それで残るものがゼロであるとも思いません。
「あのつらい練習を耐えたのだから」と、以降の糧になる側面もあるでしょうし、上下関係のしっかりとした構築は社会性のひとつとして習得すべきものでもあるでしょう。
しかし今、スポーツに対するトレーニングや取り組みに変革がおきつつあります。
笑顔をスポーツにとりいれる
女子ゴルフ全英で優勝をおさめたことが記憶に新しい渋野選手のトレードマークは「笑顔」。
彼女は先日の記者会見で、ご両親から「スコアを落とした時、笑顔のほうがかわいいよ」と教えられていたそうです。
また日本テニス史上初のグランドスラムチャンピオンに輝いた大阪なおみ選手も、積極的に「笑顔」を取り入れていました。厳しい練習を重ね、それでもうまくいかないときにラケットを破壊してしまうほど感情の乱れを表していた彼女ですが、新しいコーチ(サーシャ・バイン氏)になってからはきちんとコントロールする場面が増えました。
特にミスをした直後「笑顔」をつくっていたことが顕著でしょう。
フィジカルにきく
スポーツ中に笑顔になることは、実際にカラダにもよい影響をもたらします。
上半身、とくに腕の可動をスムーズにするのです。
そもそも腕は肩ではなく鎖骨部分につながっており、その部分の柔軟性がしなやかな動きに寄与します。
意外に思う方もいるでしょうが、腕の付け根は肩ではありません。腕の骨―肩甲骨―鎖骨とつながり、鎖骨と胸の骨とをつなぐ「胸鎖関節」ではじめて胴体に接合しています
力まない腕振りで走るコツ、FIFA審判も驚いた
https://www.nikkei.com/article/DGXZZO56398790Z10C13A6000000/?df=2
腕は肩についているのではなく、鎖骨の中心の間接で胴体とつながっているのです。これがどう関係あるのかというと、この腕および肩をリラックスして動かすためには、この関節つながる筋肉を解放させてやらねばなりません。
その筋肉とは、胸鎖乳突筋です。
しかめっ面になっている時のように、奥歯をかんで顎と首筋に力を入れていると、この首筋にある「胸鎖乳突筋」が緊張状態になります。
【スポーツ】練習中の“笑顔”は不謹慎? 世界のトップ選手が笑顔でプレーする理由http://ure.pia.co.jp/articles/-/69277?page=2

歯を食いしばっているとここの筋肉に力が入り、鎖骨の動きに制限がかかります。
逆に笑顔(歯をかみしめない笑顔)になると動きが解放されます。
腕を横に広げてみるとその違いがわかるようです。
しかめ面及び真剣な顔つきでやるより、笑顔でいたほうが上半身の動きがよくなるという側面があるのです。
メンタル的側面
そもそも笑顔の効果には
気分を高揚させる
周りを明るくする
気持ちを切り替える
などの効果があります。
顔面フィードバック効果といって、気分としては落ち込んでいても、笑顔の表情をつくることで気分まで明るくなるという現象が起こるので、大阪なおみ選手のようにセルフコントロールとして取り入れている例もあります。
まとめ
つらく厳しい練習はもちろん不可欠ですが、その前段階として「スポーツを楽しむ」「スポーツをもっと好きになる」このフェーズが重要なのです。
そこに笑顔が伴えば、いざ記録を残さねばというとき「笑顔」でいつもの自分を取り戻すことも可能でしょう。また大一番の勝負などではどうしても緊張が生じますが、そういうときこそリラックスを心がけ、いつも通りの自分を演出することが、好成績を残すカギになるのではないでしょうか。