

みなさんこんにちは、日本笑顔推進協会ライター浅井です。
最近は日中初夏のような陽気の日も増えてきましたね。GW明けの疲れや、五月病は大丈夫でしょうか?
特に新入生や新入社員の方々は踏ん張りどころですね。
この時期は心も体も調子を崩しやすくなる時です。そこで皆さんに、
手軽に健康を手に入れられる耳より情報をお届けします。
門川先生の新刊にて
2019年6月、当協会の顧問である門川義彦先生から新刊が出版されます!
今までの著書の多くはビジネス、人材教育視点、対人スキルに関する笑顔が取り上げられていましたが、
今回のテーマは「呼吸と笑顔」。
健康の秘訣は「呼吸」という私たちの生命活動そのものにあるようです。
しかし呼吸はほとんどの場合無意識かつ永久的に行われています。
一体どこがポイントなのでしょうか?
皆さんちょっと口元をさわってみてください。
あなたの口は開いていましたか?閉じていましたか?
口がぽかんと開いたままの状態が多い人は、口呼吸になっているケースが多いようです。
口以外に、呼吸をするうえでメインとなる器官は―鼻です。
普段の呼吸が【口呼吸か鼻呼吸か】は、健康面を左右するとても大事なことなのです。
門川先生の新作ではこの「鼻呼吸のメリット」に焦点をあて、鼻呼吸をしやすくするための笑顔について紹介されています。笑顔と鼻呼吸にどのような接点があるのでしょうか?
その詳細はぜひ本編でご確認ください!
鼻呼吸のメリット
呼吸は鼻でも口でもできますが、鼻呼吸にはメリットがたくさんあります。
反対に口呼吸にはメリットがほとんどありません。ではふたつの呼吸の違いをおさらいしましょう。
【鼻呼吸の役割】
1.空気中のよごれをフィルタのようにとる
出ていたら恥ずかしい鼻毛ですが、とても大事な役割を持っています。
空気中に含まれるホコリなどを毛にからめ、体内に侵入させないようにしています。鼻の中の粘液層はホコリよりも小さな細菌、ウイルスなど目に見えないものをキャッチし、かためて侵入を防いでいます。また、粘液には抗体があり、細菌やウイルスが粘膜に付着して増殖するのを防いでいます。
2.空気の温度調節
鼻から入った空気は肺に入る時点で温められます。暖かい空気は肺にかかる負担を軽減し、横隔膜の活動を増進させています。
3.呼吸量の調整
鼻の呼吸は換気に最適な呼吸リズムをつくります。鼻腔内の抵抗が粘膜刺激の反射を調整し、正常かつ規則正しい呼吸運動に調整します。また最小のエネルギー消費でできるようにしているそうです。また鼻腔内で一酸化窒素が生産され、それを取り込むことで気道の殺菌や肺の換気機能を補助する役割があります。
【口呼吸の弊害】
1.感染症にかかりやすくなる
鼻呼吸ではシャットアウトできていたウイルス、最近が容易に体内へ侵入してしまうため、さまざまな疾患にかかりやすくなってしまいます。
2.口腔内の乾燥を招く
口腔内がすぐに乾燥するため、歯肉炎や虫歯を引き起こしやすくなるそうです。特に冬場では空気が乾燥し冷たいので、寝ているときも口呼吸しているとのどが腫れやすくなります。
3.歯の噛み合わせに影響する
口輪筋が弱まり、歯がくちびる側へ傾斜するようになります。突出したような見た目になり審美性も損なわれるでしょう。のどの奥にあるアデノイドという部位が肥大していき、アデノイド顔貌という特有の顔つきにかわります。また咀嚼機能も低下するため、嚥下障害になり消化不良を起こすようにもなります。
鼻呼吸を紐解くと
なぜこのように鼻呼吸にはメリットが多いのでしょうか。
それは、物理的に距離が近い、「脳」の生理機能を守る役割があるためです。脳と鼻は密接な関係があり、さまざまな役割を担っています。その中でもキーになるのが「脳の温度」です。
脳温度の調節機能について、運動時の代謝と末梢循環等に精通する永坂鉄夫教授の研究内にこんなものがあります。
脳は高温にはきわめて弱い臓器で、脳温が40.5℃を越すとその機能に何らかの障害が現れる(Caputa,1981)。激しい運動や暑熱運動で体温がこの限界温を越すレベルにまで上昇した場合は、脳の機能維持のためにこの限界温以下に脳温を下げておく必要があり、そのために発達した特別な機構が選択的脳冷却(selective brain cooling; SBC)である。(Cabanac,1993、1995)(永坂鉄夫 日生記誌37(1):3-13.2000)
この冷却機能は頭部からの汗の蒸散と、上気道粘膜でおきる水の蒸発で頭蓋内に入る血流が十分冷やされなければなりません。そのためには鼻呼吸により粘膜の血流を多くして水分を増やすことと、鼻腔と脳との直接的な熱交換が有効とされています。
そして鼻腔と脳自体が物理的に近接しているため、直接的な熱交換によって脳が冷却されているのではないか、という研究です。
脳と近接している・・・と改めて考えますと、鼻呼吸がいかに大事かがわかりますね。
鼻は呼吸をするために、口は食べ物を摂取するために設計されているのです。
鼻呼吸にシフトする方法

普段口呼吸に慣れている人が鼻呼吸になるにはどうすればいいのでしょうか。
そもそも口呼吸の原因はくちまわりの口輪筋、舌の筋肉の低下が原因とされています。
筋肉が落ちてくると舌の位置が変わってしまうため、舌をもとの位置に戻すことが重要です。
その他の有効な手段は以下の通り。
【鼻呼吸になるには】
1.食事は一口30回以上かむ
食べ物をよく噛むことで、筋肉を鍛えられます。また噛むことは唾液の分泌を促し、脳の発達にも良いとされています。
2.ガムをかむ
こちらも「よく噛む」行為です。ただし1日中噛んでいると顎、ひいては頭が痛くなるので適量を心がけましょう。筆者が身をもって経験しました。
3.就寝中は口にテープを貼る
寝ている間に口が開いてしまうひとはテープを貼ってしまうのがおすすめです。就寝中に口が開いていると喉の炎症や口臭の原因にもなります。
ガムテープよりはメディングテープなどが肌に負担もなくお勧めです。
4.あいうべ体操を行う
あいうべ体操とは口呼吸を鼻呼吸にシフトすために考案された体操です。
(1)「あー」と口を大きく開く
(2)「いー」と口を大きく横に広げる
(3)「うー」と口を強く前に突き出す
(4)「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
(1)~(4)を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます
(執筆・監修みらいクリニック院長 内科医 今井一彰 https://mirai-iryou.com/aiube/)
こちらの体操、やる前と後では舌の位置が変化します。正常な舌の位置は上あごについた状態です。
ぜひトライしてみてください。
まとめ
このように健康維持には欠かせない鼻呼吸。美しい笑顔を出すため、また健康のためにもぜひ意識していきましょう。
日本笑顔推進協会では2019年7月に、笑顔にまつわるイベントを開催し、その場で
門川先生ご本人に登壇していただく出版記念セミナーを予定しております。そちらの情報は追って告知いたします。皆様奮ってご参加ください!!
